【帰り道】 ひとり言 「願う」ということ
あれが欲しい
こうしたい
そうなりたい
どうしても何かを手に入れたいと
必死になって思いつめる
最後には
欲しいものを手に入れなければならない
そう思うようになる
欲しいものを手に入れる楽しさが
苦しさに変わってしまう
手に入れるまでの今という時間が
とてつもなく辛くなる
それでは日々がつまらない
今を飛び越えて未来は来ない
今をもっと味わって
今と仲良くあそびたい
あの火花がほしいのです
ほかにほしいものなどありません
鉄を打ち
飛び散る火花がほしいのです
ほかにかわるものなどありません
そうして「それ」をそこに置いて
わたしはからだを起こします
それから「それ」をそこに置いて
わたしはここを離れるのです
そうまでしてもあまりに悲しくて
抱えきれないもののために
涙というものが溢れてしまうのです
そうして「それ」をそこに置いて
わたしはからだを起こします
それから「それ」をそこに置いて
わたしはここを離れます
忘れるのではなく
受け容れるのでもなく
「それ」をそこに置いたまま
今という景色の中で息づくのです
ー ちょっとより道 ー
漫画家 萩尾望都先生の作品
「ポーの一族」との出会いから
先生の作品への思いを
ずっと大事にしてきました
最近「萩尾望都の描いたタロットカードがあるよ」といううわさを耳にし
調べてみたところ
なんと1976年の作品がある書籍に再録されていたのです
さっそくその書籍を購入
1976年当時はその存在すら知らなかったタロットカードに
今 出会うことができました
思い出のひみつ基地
そこに忘れられた宝ものにまた出会えたようで
なつかしく せつない 胸一杯の時間を過ごすことになりました
そろそろ家のあかりが見えてきました。
それではまた・・・