mlp-wind621の 帰り道 ブログ

人はそれぞれ自分だけの帰り道を持っています。 学校帰り、仕事帰り、ふる里や自分にとって大切な人々からの帰り道、時には病院や遠い紛争地からの帰り道などもあるかもしれません。 そして何らかの理由で外出する事がままならない人にも帰り道はあるはずです。 すべての人の朝が始り一日にいろいろな事があった後、人はたくさんの思いを抱えながら自分自身の心の中に帰って行きます。 そんな帰り道の途中で、私がつぶやいたひとり言を書いてみました。 すべての帰り道があしたへの道に続くことを願いつつ・・・

【帰り道】 ひとり言 「二つの世界」

光と影    楽観と悲観

成功と失敗  否定と肯定

自由と束縛  好きと嫌い

幸福と不幸  健康と病気

裕福と貧困  水の上と水の底

子供と大人  過去と未来

 

心の中の二つの世界

 

どうせわたしなんか幸せになれないよ

自分は成功するはずがない

 

なぜ 幸せではいけないの?

どうして 成功してはいけないの?

 

どちらの世界を見ているのだろう

どちらの世界を選ぶの?

 

どちらを選ぶのもあなたの自由
何のきまりもない

 

人や物そして背景
二つが一つになって一枚の絵が描かれる様に
たとえどちらを選んでも
二つの世界は並んでついてくる
決して離れることはない

 

わたしは幸せになる 少し不安だけど

自分は成功する いろいろ躓く事はあっても

 

たとえ水の底に沈んでも
足は反射的に底を蹴って
ただひたすら
水の上を目指すことになるのです

 

あなたは影を抱いたまま
思いっきり光りを放つでしょう

 

 

 

 

遠い国で出会った一枚の絵

真っさらの心で 近づいていく

画布 絵具 筆の跡

過去が色彩となって 心に展がる

「好き」と「嫌い」だけの時間

まわりの世界が遠ざかる

次第に音が消えていく

 

 

 

 

 

イタリアルネサンスの画家ジョルジョ・ヴァ
ザーリは レオナルド・ダ・ヴィンチの評伝
を書き残しています

中学生の頃わたしはこの評伝の内容にふれ
ダ・ヴィンチの人となりに魅了されてしまい
ました

ダ・ヴィンチの作品に ほとんど同じ構図の
二枚の絵があります

ひとつはフランスのルーブル美術館が所蔵す
る「岩窟の聖母」
もうひとつはイギリスのロンドン・ナショナ
ル・ギャラリーが所蔵する「岩窟の聖母」で

二つの絵の大きな違いは 描かれている天使
にあります
ルーブルの絵の天使の手だけが イエス・キ
リストを指さしているようなのです

ナショナル・ギャラリーの絵にはダ・ヴィン
チの筆がほとんど入っていないと言われてい
ますが わたしはこちらの天使の顔に特に惹
かれました

見よう見まねで天使の顔を何度も何度も描き
直しながら 長い時間を過ごしたのを憶えて
います

 

わたしは画集などで いろいろな画家のたく
さんの絵に出会いましたが
中にはあまり好きとは言えない絵もありまし

例えばルノワールがそうで 素晴らしい作品
なのですがあまり心惹かれることはありませ
んでした

大人になってから 偶然ルノワールの実物を
見る機会に恵まれました

その時の衝撃
色彩のあまりの美しさに
言葉もありませんでした
目が覚めるとは このことだと思います

 

いつの日か 二つの「岩窟の聖母」の実物に
出会うことがあれば
二つの絵に対するわたしの「好き」も
もしかしたら変わってしまうかもしれまん
何だかとても楽しみです